どうもまごめままです。
古い絵本を紹介するシリーズです。絶版になっているので、市場にはありません。
懐かしいなあと思う人以外、需要がない記事です。
pixi絵本に引き続き、姉妹本のピクシー絵本を紹介します。
ピコリー絵本もpixi絵本同様に、親が大事に取っておいてくれたのでまーごめちゃんに読んであげています。
前回のpixi絵本の記事は以下になります。
ピコリー絵本とは
年代:1976年
出版社:小学館
サイズ:10cm×10cm(手のひらサイズなので、場所を取らない!!
当時の値段:本によって80円と90円の表記がある
pixi絵本の姉妹本として小学館から出版されていました。
絵本には1976年と書いてありますが、買ったのは1990年代です。
pixi絵本はデンマークの話を主体としているのに対し、ピコリー絵本は日本の昔話や猫のムスティ(後述します)などの日本オリジナルの話を中心としています。
ネットで調べてみた印象ですが、ピコリー絵本はpixiほどコレクターはいなそうです。オークションでは1冊500~600円で売られている印象です。80円だとしたら、値段が6倍に跳ね上がっていることになります。
猫のムスティって?
ピコリー絵本には、猫のムスティといったキャラクターの話が何冊か出版されています。
子供ながらにミッフィーちゃんに似てるなあ・・・、ミッフィーのスピンオフ版かな?と深いことは全く気にしていませんでした。(世間ではミッフィーちゃんのパクリだと噂されていますが)
どうもミッフィーはオランダ生まれの女の子、ムスティはベルギー生まれの男の子らしいです。
ネットで調べてみたら全くの別ものらしく、今更ながら驚きました。
ムスティ絵本にはコピーライトとして「Copyright 1972, 1973 by J.DUPUI,Marcinelle,Belgium」と記載されていました。ベルギーのアニメーションスタジオ、TVデュピュイが制作した絵本らしいです。
ちなみに、古い絵本のメリットとして・・・
ピコリー絵本には古い日本昔話が多くありますが、古い絵本と現代の絵本は表現方法がやや違います。
その点について、現代の絵本とは違って古い絵本もいいところをあげてみると・・・
- 古い絵本は、特定の時代や文化の特徴や風習を反映しいる。
そのため、読むことで過去の時代や文化に触れることができ、子供たちに歴史や伝統を学ぶ機会になる。 - 古い絵本は、独特の文体や言葉遣いを使っているため、古い時代の言葉や表現方法を知ることができる。
- 手描きの絵やクラシックなスタイルの絵であることから、現代のデジタルイラストとは異なる魅力を持っている。
現代の絵本は子供には刺激が強すぎるという理由で色々と書き換えられていますよね。世知辛い世の中です。
特にさるかに合戦と言う話は皆さん知っているとは思いますが、さるが柿をなげて親のカニが死んでしまうというのが本来の話ですが、怪我をするという話になっています。こういったように絵本はだんだん優しくマイルドになっている現象が起きています。
色々な教育方針があるかと思いますが、世の中はハッピーエンドだけではないので、本来の話を伝えるというのも大事なのではないかと私は思いますが・・・
私の持っているピコリー絵本
pixi絵本は12冊あったのですが、ピコリー絵本は5冊しかありませんでした。
少ないですが、1冊ずつ紹介します。
No.8 おりこうな ねこ ムスティ
ムスティが部屋を掃除したり、夜は早く寝たりと色々とおりこうなことをする絵本です。
当時のムスティのカリスマ性がどんなものかはわかりませんが・・・、ムスティの行動があからさますぎてこの本を見てお利口になる子はそうそういないと思います。
こんなお利口な子供いたら、逆に気持ち悪いです。テレビの子役か?
最後の「きみも ムスティの ように すれば、ムスティ みたいに おりこうに なれますよ。」一言が、大人の思いでしかありません。
ムスティはオランダ生まれとのことですが、ベルギー人も子供の躾けに悩まされていたと想像できます。子供に対する躾は世界共通ですね。
ちなみになんと、この小さいピコリー絵本のムスティ絵本は24ページという少ないページ数ですが2部構成です。お弁当みたいにぎゅっと詰まってます、なんてお得!
前半は「おりこうな ねこ」後半は「ムスティの びょうき」です。ムスティは病気なので苦い薬を飲まなければありませんが、苦い薬を飲む当たりが「これも躾のために描かれたのでは?」と詮索してしまいます。
No.11 ムスティ クリスマスおめでとう
このピコリー絵本もムスティシリーズになります。
「No.8 おりこうな ねこ ムスティ」と同じく2部構成です。前半は「クリスマス おめでとう」、後半は「そりあそび」です。
「クリスマス おめでとう」では、様々な動物がクリスマスを過ごす様子が描かれております。ムスティの出番は1ページしかありません。最初ににわとりが出てきますが、にわとりがにわとりにたまごをプレゼントするあたりが少し面白いです。
後半の「そりあそび」ですが、一番の違和感はムスティのお父さんが常にスーツであることです。かなり雪が積もっている雪山でムスティと遊ぶ時さえもスーツです。ベルギー人は雪の中でも正装するんだなぁ。お父さんとそりで遊びますがムスティはおりこうなはずなのに、そりでうさぎさんを轢きかねてしまいます。
「でも、だいじょうぶ。ちょっぴり かすっただけでした」
かすっただけだからOK!という概念を絵本で見れるとは思ってなかったので斬新です。
かすって命からがら生き延びたうさぎさんは何故かその夜病気になってしまいます。なぜかうさぎさんの色が茶色だったはずなのに薄黄土色になっています。病気になったら色が変色するんでしょうか。
No.27 いっすん ぼうし
こちらは昔話では必ず触れるいっすんぼうしです。絵も文章も味があっていいです。特に突っ込みどころはありません。内容的にはみんな知っているいっすんぼうしの話です。
No.32 したきりすずめ
こちらも昔話の王道、したきりすずめです。おじいさんがいなくなったおちょん(すずめ)を必死に探し回る姿は泣けるものがあります。最後におばあさんが大きいつづらをもって帰って、帰路の途中でつづらを開けたら中からお化けたちが出てきて、それ以降どうなったかの描写がないので気になります・・・
No.38 やまたのおろち
やまたのおろちは「お酒を飲んだ8つの頭の蛇がやられる」という印象が強く、あまり他の事を覚えてませんでしたが、古事記とつながっていたんだと、改めて読んでわかりました。
おろちに娘を食われた夫婦が出てきますが、娘が8人いて7人おろちに食われたとのこと。8人も産んだのもすごいし、全員女なのもすごいんですが、さすがに食われ過ぎだろう・・・
最後に
ピコリー絵本をpixiと同様に紹介させていただきました。
pixiもそうですが、復刻版が出てほしいですね。
以上です、ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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